顔の印象を大きく左右するといわれている眉。眉の太さや形次第で、トレンド感や若々しさ、凛とした印象など、大人の女性がメイクに求める要素を取り入れることができるパーツです。逆に、若いころからずっと同じ形の眉を描き続けていると、どこか古臭い印象になってしまいます。
40代に似合う眉毛の形
40代女性が目指すべき眉は「ストレートアーチ眉」。
眉頭から眉山にかけては直線を、眉山から眉尻にかけては少しだけ角度をつけてアーチを描いた「ストレートアーチ眉」は、直線眉がもつ凛とした知的さやスタイリッシュさ、アーチ眉がもつ女性らしさや華やかさの両方を手に入れることができる、いいとこどりの美人見え眉なのです。
ところで、40代の顔のお悩みで多いのが、
・顔が間延びしたように感じる
・頬の位置が下がった
・あごがもたつく
など「たるみ」によってもたらされる顔の変化です。
これらのネガティブな変化も、眉メイクで解消できるのです。その場合のポイントは2点。
①やや太めに描く
まず、眉をやや太めに描いて顔の余白を減らすことが、間延び感をカモフラージュするコツです。
②眉頭から眉山は少し上げ気味に
眉頭から眉山にかけて、ほんの少しだけ上げ気味に直線を描きます。そうすると他の部分のパーツもリフトアップして見えます。
40代に似合う眉毛の色
メイクが仕上がったあとに鏡を見ると、なんだか眉だけが浮いて見える…という場合は、眉メイクの色や明るさが合っていない可能性があります。
自然な美人眉を描くには、眉メイクアイテムの色選びも重要なポイントに。手持ちの眉メイクアイテムの色みや明るさを確認して合っていない場合は、アイテムのアップデートをおすすめします。
①眉メイクアイテムの色は、髪の色を基準に選ぶ
全体に統一感を出すためには、髪色と眉の色を合わせるのが正解です。
黒髪の場合はダークブラウンやグレー、赤みのあるブラウンヘアの場合はピンクブラウンやカッパーブラウン、黄みのあるブラウンヘアの場合はベージュ系を選びましょう。
②アイブロウパウダーは髪の色より1トーン明るいものを
足りない部分を1本ずつ描きたすペンシルは髪色と同じ明るさのものをセレクトしましょう。
そして眉全体にふんわりとのせるパウダーや、仕上がりに使う眉マスカラは髪色より1トーン明るい色を選ぶと、なじみやすく抜け感のある仕上がりがかないます。
40代女性の眉毛の整え方と描き方
実際に40代女性に似合う眉の整え方と描き方を、サロンワークの傍らヘアメイクとしても活躍する人気サロン「THE GLOBES」の代表・森泉謙治さんに指南していただきました。
THE
GLOBES代表・森泉謙治さん。ナチュラルさの中に少しだけスパイスを効かせたスタイルづくりが得意。多様性の時代に合わせた、ひとりひとりの個性を引き出す髪型を提案してくれる。バランス感覚のよさを活かし、美容師とヘアメイクの視点から美容家として活動。“今人生で一番キレイ!”のきっかけとなる「凛とした女性のつくり方」を提案。
モデルは横田沙織さん(41歳)。子育てしながら読者モデルとしても活躍している横田沙織さん。女性らしいファッションやトレンドのメイク情報を発信しているインスタグラムも人気(@saoriyokota)。
STEP1 溜まりやすい部分の眉をカット
スクリューブラシで眉をとかし、毛流れを整えておきます。眉が溜まりやすく濃くなっている中央部分にコームを斜めに入れてはみ出した毛とフレームから2㎜以上出た毛だけをカットします。切り過ぎは禁物!
STEP2 平筆で眉の中央、眉山〜眉尻を描く
平筆に髪より半トーン明るいブラウンのパウダーをとり、まずは眉の中央部分に眉の背骨を入れるようにパウダーをのせます。続いて髪色に近いダークブラウンのパウダーをとり、眉山から眉尻を描いていきます。
眉山は眉頭よりほんの少し高い位置に設定して眉尻と眉頭が同じくらいの高さになるよう、少しだけ角度をつけます。
STEP3 丸筆で眉頭〜眉山まで色をのせる
今度は丸筆に髪色より1トーン明るいブラウンをとり、眉頭から眉山にふんわりと色をのせていきます。眉頭から眉山は直線を描くイメージで。
このとき、眉頭から5〜7㎜ほどは触らないのがコツ。眉頭をカットしてしまった場合は、淡く色をのせてしっかりぼかしましょう。
(使用アイテム2
LUNASOL/スタイリングアイゾーンコンパクト)
STEP4 ペンシルで1本ずつ描き足していく
髪色に合わせたペンシルで、穴が空いたように見える部分や薄い部分に植毛するように1本ずつ眉を描き足し、「ストレートアーチ眉」になるよう形を微調整します。
眉頭付近は上向き、中央部分は横向き、眉山から眉尻にかけては下向きに生えている毛流れに沿って描き足していくことで自然と眉軸ができ、より立体感のあるナチュラルな仕上がりになります。
(使用アイテム3
カバーマーク リアルフィニッシュ
アイブロウライナー02ナチュラルブラウン)
STEP5 スクリューブラシでぼかす
眉の毛流れに沿ってスクリューブラシでとかします。描いた部分をぼかし自然な仕上がりにするほか、肌に定着させる効果も。
STEP6 眉マスカラを塗布する
髪より1トーン明るいカラーの眉マスカラを全体に塗布します。眉マスカラは眉の毛流れに逆らうようにブラシを動かすと、根元まで塗り残しなくきれいに仕上がります。付け足さず、そのまま眉の毛流れを整えたら完成。
柔らかく優しい印象と毛一本ずつが引き立ち、より立体的に見える効果があります。より自然な自眉感を出すにはクリア眉マスカラがおすすめ。
(使用アイテム4
SUQQU/ボリューム アイブロウ
マスカラ04 クリア・ 03キャメル)
POINT
眉マスカラは、一度軽く余分な液をティッシュオフしてとっておくと、つきすぎず均一に塗布できます。
完成!
眉頭は薄く、眉尻にかけて徐々に濃くなる立体感のある「ストレートアーチ眉」の完成。凛としたたおやかさの中に、フェミニンさが漂う目元に。
おすすめの眉毛ケア&眉メイクアイテム
理想の「ストレートアーチ眉」をかなえるためには、眉メイクアイテム選びも重要です。選ぶときのポイントとおすすめ商品をご紹介しますね。
40代でやりがちなNG眉の具体例5個
40代女性が実際にやりがちな5つのNG眉と、NGの理由をご紹介します。眉は顔の印象を左右するパーツなので、NGのポイントをしっかりと覚えて、理想の「ストレートアーチ眉」を目指しましょう。
NG1 平行にしようとして眉尻が下がってしまった「困り眉」
平行眉を目指すも、自眉の下がりにつられてしまい、眉山から眉尻が下がってしまった「困り眉」。
眉山を眉頭より高い位置に設定することで改善できます。困り眉は、ほかのパーツも下がって見え、はつらつとした印象が損なわれるので注意。
NG2 眉頭から眉尻まで同じ濃さの「のっぺり眉」
眉をペンシルだけで描いている人に多いのが、眉頭から眉尻まで同じ濃さで立体感のない「のっぺり眉」です。
ペンシルだけでなく、パウダーや眉マスカラも取り入れて、いかにも描きました感のあるのっぺり眉から卒業を。眉頭は少し空けて色をのせるのが正解。
NG3アムラー世代がやりがちな「細すぎ眉」
90年代中旬に流行った線を引いたような「細すぎ眉」をずっと続けている人。
眉毛を抜き過ぎて生えてこない…と言う人もいるようですが、太さはメイクで変えられます。細すぎる眉は、顔の骨格が際立つほか、顔の余白が多くなるため、老けて見える原因に。
NG4 左右の形や高さが違う「左右非対称眉」
眉は鼻を中心に左右対称であるのが理想ですが、骨格の歪みや筋肉の発達具合などによって、自眉が左右対称な人は少ないと思います。そんな自眉につられて眉を描くと、左右差が強調された「左右非対称眉」に。
自分が気に入っている方の眉に合わせて整えるのが正解です。不要な部分はカット、足りない部分は描き足せば、シンメトリーな仕上がりに。
NG5 不自然な角度がついた「かっくん眉」
やや細めで急激な角度をつけた「かっくん眉」。きつい印象を与えたり、老けて見える原因になるので今すぐ改善を。
眉下のえぐれが原因なので、眉下を描き足して眉に肉付けを。眉頭をカットしている人もかっくん眉になりやすいので、眉頭をのばすことも大切。
40代眉メイクまとめ
①40代が目指すべき美人見えする眉は「ストレートアーチ眉」
②パウダーで全体のフォルムをつくる。眉頭よりもやや高めに眉山を設定し、やや太めに描くのが若見えの秘訣
③アイブロウアイテム選びは髪色を基準に。ペンシルは髪色と同トーンを、パウダーとマスカラは髪色より1トーン明るいものを選んで
④毛流れに合わせてペンシルで1本ずつ描き足すことで立体感のあるナチュラルな仕上がりに。