春と秋の年2回訪れるお彼岸は、気候の良い時期なこともあって、日本の文化に根付いた大切な仏教行事です。彼岸に合わせて帰省を考えている方も多いのではないでしょうか。
こちらの記事ではそうしたお彼岸のお供え物におすすめの菓子折りについてご紹介します。
お彼岸のお供え物の菓子折りののし紙は?
お彼岸のお供え物の菓子折りにはのし紙を掛けることになっています。
のし紙には大きく分けて慶事用と弔事用の二種類があり、仏教行事であるお彼岸には弔事用のものを使います。慶事用を使うことは失礼にあたるため、誤って使わないように注意をしましょう。
弔事用ののし紙は水引が黒白や黄白、双銀といった色目で、結び切りになっているのが見分け方です。のし紙の表書きには筆ペンなどで「御供」「御仏前」などと書きます。
また、水引の下には名前をフルネームで書きましょう。連名のときは目上の方を右側に書きます。
実家に帰省する時のお彼岸のお供え物は?
お彼岸に帰省する場合、お供え物は必要か迷われる方も多いのではないでしょうか。各家庭の事情にもよりますが、多くはお供え物を用意する方が良いでしょう。
お彼岸はご先祖をお参りする仏教行事で、お供え物を通してご先祖とのつながりを認識することができるでしょう。
お供え物としては実家の家族で楽しむことのできる菓子折りがおすすめです。お彼岸のお供え物の定番はおはぎやぼた餅、彼岸団子などですが、実家の場合はそこまでこだわる必要はありません。
どちらかといえば実家の家族の好みを考慮しながら選ぶのが良いでしょう。日持ちのするクッキーや煎餅、あられ、饅頭などもおすすめです。
特に、実家が高齢の両親だけという場合は賞味期限を気にせずに余裕をもって楽しめる日持ちのする菓子折りがおすすめです。
お彼岸のお供え物を贈る場合はいつまで?
お彼岸の期間は、春と秋ともに、春分の日と秋分の日の前後3日の合計7日間とされています。
お供え物は初日から最終日まで供えるのが基本ですので、お彼岸のお供え物を贈る場合はできるだけお彼岸の初日から中日までに贈るようにしましょう。あまり遅くならないように注意してください。
ただ、食べ物の場合は傷むことを防ぐために中日で下げたり、または中日から最終日の間に供えたりすることもあります。
贈り先の事情を確認し、あらかじめ贈るお供え物の内容を連絡しておくと丁寧な印象になります。
お彼岸のお供え物で日持ちするお菓子の具体例
お彼岸のお供え物の定番はおはぎ・ぼた餅・彼岸団子などですが、あまり日持ちしないため、贈り先の人数が少なかったり高齢であったりする場合には日持ちする菓子折りがおすすめです。
具体的には、和菓子では煎餅やあられなどの詰め合わせがおすすめです。小分けの包装になっている品物であれば、下げた後にお供え物を家族や親族で分け合って楽しむことができます。
また、洋菓子ではクッキーやゼリーもおすすめで、まだまだ暑さの残ることの多い秋のお彼岸には冷たいゼリーは喜ばれるお供え物になることでしょう。
お彼岸のお供え物の金額相場
お彼岸のお供え物の金額相場は一般的に3,000〜5,000円程度です。寂しい印象のお供え物はあまり好ましくありません。一方で、あまりに高価なものは家族や親族が恐縮してしまうため、おすすめできません。
また、もしお供え物の菓子折りとは別に現金をお供え物として用意する場合は現金のほうを3,000〜5,000円程度として、菓子折りは1,000〜2,000円程度のものから選ぶようにしましょう。
お供え物を贈る先の事情や人数、贈る先への関係性などを考慮しながら金額相場を考えましょう。
お彼岸のお供え物の菓子折りの選び方
こちらではお彼岸のお供え物の菓子折りの選び方をご紹介します。
1. 小分けになっている品物
お彼岸のお供え物は先祖へ供えた後に下ろして家族や親族で楽しみます。後のことを考えると、お供え物の菓子折りは小分けの包装になっていて家族がそれぞれ楽しむことのできる品物がおすすめです。
2. 贈り先の年齢層を考慮した品物
贈り先の年齢層を考慮してお供え物を選ぶのも必要です。年配の方が多い家庭であれば和菓子やあっさりとした洋菓子の菓子折りがお供え物に良いでしょう。
贈り先が小さい子どもの多い家庭や女性の多い家庭の場合は、洋菓子やゼリーなどの詰め合わせもおすすめです。
3. 贈り先の人数を考慮した品物
贈り先の人数もお供え物の菓子折りを選ぶ際に大切なポイントです。
贈り先が高齢の夫婦など人数が少ない場合は、少ない個数で高級感があり、味わいを楽しめる品物がおすすめです。
一方で、家族の人数が多い場合は小分けになっていて多くの方に分けることのできる商品や、様々なお菓子の入った洋菓子の詰め合わせなど、それぞれが自分の好みに合わせて楽しめるような品物がおすすめです。
4. 贈り先との関係性
贈り先との関係性もお供え物の菓子折りを選ぶ際に大切です。お彼岸のお供え物は多くの仏教行事のような決まりは少なく、お供え物の選び方も比較的自由です。
相手に失礼のないような価格帯で整った品物を用意するのはもちろんですが、実家のように気楽な関係性の場合は家族の好みに合わせたお供え物を選ぶのもよいでしょう。
お彼岸のお供え物の菓子折りおすすめ10選[和菓子]
和菓子の菓子折りでは、軽くて持ち帰りやすく、日持ちする煎餅がおすすめです。また、贈り先の人数が少ない場合は量が少ないながらも高級感を楽しめる羊羹もおすすめです。
さらに、年齢を問わず人気があり、小分けのしやすい饅頭もおすすめのお供え物です。
1. とらや「弔事用 小形羊羹10本入」
老舗の和菓子店とらやの小形羊羹。代表的な小倉羊羹・夜の梅、黒砂糖入羊羹・おもかげ、抹茶入羊羹・新緑、蜂蜜入羊羹・はちみつの合計10本。
2. 桂新堂「炙り焼き詰合せ」
えびせんべいひとすじ150余年の「桂新堂」。えびせんべいの詰め合わせです。
3. 鶴屋八幡「いただき15個入」
玉子をふんだんに使い、しっとりと香ばしく仕立て上げた焼き皮にじっくり炊きあげた国産小豆の粒餡を挟み込んだお菓子。
4. 鶴屋吉信「京観世個包装5個入」
厳選した小豆からつくる、ほろほろの「村雨」(そぼろ餡)でしっとり味わい深い小倉羹を巻き上げて仕上げた、渦巻き文様を描く棹物。
5. 尾張松風屋「味好み」
尾張松風屋は、「自然からの贈りもの みつめなおしてみる」をコンセプトにした和菓子ブランド。海・山の素材を使い、素材の風味を生かした製法で焼き上げた薄焼き煎餅。
6. 松江 風流堂「路芝24個入り」
春先に草の上に残った雪が溶けていく様子を表現し、道ばたの草を意味する「路芝」と名付けられた風流な一品。白ごま入り求肥と白あんを重ね、優雅なごまの香りと控えめな甘さが楽しめます。
7. 舟和「おいもパイ12個入」
さつま芋をたっぷり使った芋あんを幾重にも重なったバター風味のパイ生地に包み、こんがり焼き上げた商品です。
8. たねや「ふくみ天平10個入」
たねやは、1872年創業、季節の素材を活かした和菓子を販売する菓子店です。求肥入りの餡を、近江の糯米を使った芳ばしい最中種ではさんでいただく手づくり最中。
9. 銀座文明堂「饅菓20個入」
白あんに粒つぶ栗を散りばめた小判型の「栗饅頭」と、こしあんに刻みクルミを練り込んだお花型の「くるみ饅頭」の2種類が楽しめます。
10. 赤坂柿山「柿山セレクト」
おかきの専門店「赤坂柿山」代表商品の詰め合わせ。希少米「新大正もち米」の食感を残した薄焼きおかき「慶長」、アーモンドを丸ごと包んだ「慶凰」など個性豊かな商品が入っています。
お彼岸のお供え物の菓子折りおすすめ10選[洋菓子]
クッキーやマドレーヌなどの菓子折りは、女性や子どもの多い家庭に贈る場合におすすめです。様々な種類の洋菓子が入った詰め合わせも、それぞれが自分の好みに合わせてお菓子を楽しむことができるのでおすすめです。
また、ゼリーは子どもだけでなくあっさりとした味わいから年配の方にもおすすめです。
1. 新宿高野「果実ゼリー8入W」
フルーツの特徴をいかし、食感にまでこだわったデザート。果肉が入ったやわらかなくちどけの果汁ゼリーと、風味豊かなピューレで仕立てたゼリーです。
2. ガトーフェスタ ハラダ「グーテ・デ・ロワ カカオ」
群馬県高崎市創業でラスクが有名なガトーフェスタ ハラダ。カカオの魅力をプラスしたガトーラスク「グーテ・デ・ロワ カカオ」。ガトーラスクのサクサクとした食感とバターの美味しさと共に、カカオの香り、ほろ苦さが楽しめます。
3. ヨックモック「シガール」
くるっと巻いてバターをふんだんに使って焼きあげた、葉巻という意味のシガール。豊かな風味と、サクッとした口当たり、繊細なくちどけが楽しめます。
4. ブールミッシュ「グランリュクス(22個入)」
1973年の創業以来、フランス菓子をベースに新しいおいしさを追及し続けるブールミッシュ。8種類の味が楽しめる焼き菓子の詰め合わせ。
5. ファウンドリー「厚切りアップルパイ」
国産フレッシュバターを使った厚みのあるパイ生地に、国産林檎とメープル風味のクリームを合わせて焼き上げた商品です。
6. ゴディバ「ラングドシャクッキーアソートメント」
チョコレートブランドとして有名なゴディバのクッキーアソートメント。チョコレートを練りこんで軽やかに焼き上げたラングドシャでチョコレートをサンドした商品です。
7. ユーハイム「ユーハイムバウム12個」
ユーハイムは創業1909年。日本で初めてバウムクーヘンを焼いた、カール・ユーハイム氏から受け継がれたドイツ菓子。乳化剤や膨張剤を使わずに素材の力を使い、油脂はバターだけで焼きあげた味わいと豊かな香りが楽しめます。
8. 本高砂屋「マンデルチーゲル」
スライスアーモンドの香ばしさを逃さぬように包んだ味、音、香りを一度に味わえるお菓子。うすく延ばした生地を、一枚一枚、絶妙な火加減で焼き上げています。
9. トップス「トップス HITOTSUGI スイーツギフトR」
トップスは、1964年東京の赤坂でレストランとしてオープン。そのレストランのデザートとしてお菓子を作り始めました。オリジナルチョコレートを使用した焼き菓子などの5種類詰め合わせ。
10. ヴィタメール「ガトー・アンプルール」
ヴィタメールは、ベルギーで1910年に創業した洋菓子店。「ガトー・アンプルール」は、フロランタン風の「ガトー・オ・ノワ」、バターが香ばしい軽やかな食感のパイ「フィユタージュ」、チョコレートコーティングしたサクサクのサブレ「マカダミア・ショコラ」の詰め合わせ。
お彼岸に喜ばれる菓子折りを
お彼岸のお供え物についてご紹介しました。普段はあまり意識することのないお彼岸ですが、春と秋の穏やかな気候の時期にある日本の文化に根付いた仏教行事です。
ぜひ、この記事を参考に家族や親族が喜ぶ、素敵なお彼岸のお供え物の菓子折りを用意してみてください。