お中元をもらった際には、お礼状を送ることが一般的です。初めてお中元のやりとりをする場合、どうしたらいいかわからず戸惑うことも多いかもしれません。
お礼状の送り方を知り、失礼なく日頃の感謝とお礼を伝えられるようにしましょう。
今回はいつ、どのような内容のお礼状を送ればいいのか、文例を交えて紹介します。ビジネス関係で送る場合、個人で送る場合、それぞれの特色も説明していきますので、参考にしてください。
お礼状とは、お中元を受け取ったことの報告と、心づかいに対するお礼を伝えるためのものです。
毎年いただいている方や自分からもお中元を贈っている方にも、きちんと届いた旨を伝えるために、お礼状を出すほうが敬意が伝わるでしょう。
今後の人間関係を築いていくうえで、コミュニケーションをとっておくことは重要です。
お中元をいただいたら、すぐにお礼状を出しましょう。できれば3日以内にお礼状を投函し、1週間以内には相手に届くことが望ましいです。
なぜなら荷物が無事に届いたか気になっている相手に対し、お中元を受け取ったことの報告を兼ねているためです。
もし手紙を書く時間が取れない場合は、早めに電話やメールでお礼を伝え、後から手紙を送付することもできます。またお返しの品物を贈る場合も、先にお礼状だけ送付しましょう。
いざお礼状を書くことになった際、どのような形式をとればいいのか悩んでしまうのではないでしょうか。
縦書きの封書のお礼状が最も丁寧ですが、ハガキでもいいでしょう。また横書きで書いて送っても問題ありません。相手との関係を考慮してふさわしい形を選んでください。
ビジネス関係の方や目上の方に送る場合は、封書で縦書きの手紙を送るようにするのが望ましいでしょう。
親しい間柄の取引先などにはハガキで送ることもできますが、内容がほかの人にも見られてしまう可能性がありますので差し障りのない内容にしましょう。
お礼状は、以下の構成で組み立てましょう。
(1)頭語・結語
頭語で始まり、結語で終わるのが原則です。
「拝啓・敬具」「謹啓・謹白」など、間柄によって使い分けます。「謹啓・謹白」のほうがより丁寧です。
(2)時候の挨拶
季節に合わせたご挨拶を、手紙を書くタイミングに合わせて選びます。
7月は盛夏の候・猛暑の候など、8月は残暑の候・晩夏の候などがあります。
(3)相手の健康・安否を尋ねる
「いかがお過ごしでしょうか」「益々ご清栄のこととお慶び申し上げます」など、相手の近況をたずねる文章を入れましょう。
(4)お中元をいただいたお礼・感謝の言葉
お中元をいただいたお礼と日頃の感謝を自分なりの言葉で書きます。
(5)相手の健康・息災を願う言葉
暑い季節での体調を気遣う言葉などを入れます。
(6)日付や差出人
結語の後、送付する日付と差出人名を書きます。日付は和暦を使うのが一般的です。
ビジネスシーンにおいては、相手企業との関係を踏まえたうえでの言葉遣いが重要です。親しい間柄の担当者に送る場合であっても、砕けすぎた文面は失礼にあたるおそれがありますので注意しましょう。
<文例1>
謹啓
盛夏の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、この度は結構な品を賜り、誠にありがとうございます。
謹んで拝受し、改めて御礼申し上げます。
貴社の益々のご発展をお祈り申しあげますとともに、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
謹白
令和◯年◯月◯日
株式会社〜〜〜〜
代表取締役 ◯◯ ◯◯
<文例2>
拝啓
残暑の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、本日は結構なお中元の品を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
いつも細やかなお心遣いをくださり、一同感謝しております。
まだまだ暑さが続きますので、皆様のご健勝と、貴社のご繁栄を心からお祈り申し上げます。
まずは書中をもちまして、御礼申し上げます。
敬具
令和◯年◯月◯日
株式会社 ◯◯◯◯
代表取締役 ◯◯ ◯◯
かしこまった文章がいい相手の場合や、初めてお礼状を送る相手の場合には、「拝啓・敬具」よりも丁寧な「謹啓・謹白」を使うといいでしょう。
また、ビジネスシーンでは宛名にも注意が必要です。会社や部署宛に送る場合は「◯◯御中」を用い、個人宛に送る場合は部署名や役職名を書いたうえで、「〇〇様」とすれば丁寧です。
会社の上司からお中元が届いた場合のお礼状については、日頃の感謝や今後に言及しつつ、丁寧な文章を心がけましょう。
<文例1>
拝啓
盛夏の候、◯◯様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、本日お中元の品を拝受いたしました。日頃のお心遣いに加え、このようなお気遣いまでいただき恐縮するばかりです。早速妻とともに夕食時に頂戴いたしました。
厳しい暑さが続いておりますが、何卒ご自愛くださいませ。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。
まずは書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇(自分の氏名)
<文例2>
拝啓
時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、この度は丁寧なお中元の品をお贈りいただき誠にありがとうございました。
本日も暑い日でしたが、お中元のゼリーを食後のデザートにいただいて涼やかな気分を味わえました。子どもたちはおやつの際に頂戴し大変喜んでおりました。
蒸し暑い日が続きますが、熱中症など体調には気を付けてお過ごしください。
これからも精進してまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。
略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇(自分の氏名)
友人・知人に送る場合は、硬くなりすぎずに丁寧な文言を心がけましょう。いただいた品物にかんする具体的な感想やエピソードを入れるのも、おすすめです。
<文例1>
拝啓
毎日厳しい暑さが続いておりますが、皆さまお変わりないでしょうか。
おかげさまで、私たちは夏バテなどせず毎日元気に過ごしております。
さて、このたびはお心のこもったお品をいただき、誠にありがとうございました。
家族全員好物なので、子どもたちも喜んでいます。
子どもたちの好物を覚えていてくださり、大変うれしかったです。
まだしばらく暑い日々が続きますので、お身体には気をつけてお過ごしください。
まずはお礼まで。
敬具
令和◯年◯月◯日
◯◯ ◯◯
<文例2>
拝啓
本日、お中元のご挨拶をいただきました。
家族みんなでさっそく美味しくいただきました。
旬の果物の味は格別に美味しく、夏の疲れも吹き飛ぶような心地でした。
いつも細やかなお心遣いに、大変感謝しております。
残暑が続きますので、どうぞご自愛ください。
またお会いできる日を楽しみにしております。
取り急ぎお礼まで。
敬具
令和◯年◯月◯日
◯◯ ◯◯
家族での付き合いのある方であれば、家族も喜んでいることなどを書き添えると喜ばれます。相手との関係性によって、文章の硬さを変えましょう。
両親や親族へのお礼状には、さらに具体的なエピソードや家族の近況を入れるといいでしょう。関係性によってはあまりかしこまりすぎずに、和やかな文章で書いても問題ありません。
普段あまり伝えられない感謝の気持ちなどを、手書きの手紙で思いを伝えるのも喜ばれるはずです。
<文例1>
拝啓
長かった梅雨が明け、暑い日が続く季節となりました。
お父様お母様もお変わりなくお過ごしでしょうか。
おかげさまで、私たち家族は毎日元気に暮らしております。
このたびは美味しいアイスクリームを送っていただき、誠にありがとうございました。
子どもたちも連日プールから帰ってくるとすぐにいただいて、「美味しい」と大変喜んでおります。
厳しい暑さが続きますので、くれぐれも体調を崩されぬようお気をつけてお過ごしください。
まずはお礼まで。
敬具
令和◯年◯月◯日
◯◯ ◯◯
<文例2>
暑中お見舞い申し上げます。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、このたびは私たちの大好きなビールを送っていただき、ありがとうございました。
この季節の冷えたビールは格別だ、と〇〇さん(夫の名)も喜んで、楽しく晩酌をしています。
いつも優しい心遣い、本当にありがとうございます。
皆さまと家族になれたことを嬉しく感じています。
まだまだ暑さは続くようですので、皆さまご自愛ください。
次にお会いできるのはお正月でしょうか。
〇〇くんも大きくなったことと思います。
お兄さまご家族にまたお会いできる日を楽しみにしています。
令和◯年◯月◯日
◯◯ ◯◯
家族には電話をすることも喜ばれますが、改めて手紙を送ることで気持ちが伝わります。遠方に住む親族の場合、近況を知れるのは嬉しいことです。
相手の顔が思い浮かぶようなシーンを入れられると喜ばれますので、あまり気負わずに書きましょう。親しい関係性であれば、頭語や結語を省いて書いても問題ありません。
お中元のお礼状を書く可能性のある6月、7月、8月、9月のお礼状について季語を含んだものを紹介します。季節に合ったお礼状を書くことができれば、より丁寧で趣の感じられるものになるでしょう。
季語:青葉、深緑、梅雨、長雨、黄梅、向夏、向暑、小夏
<文例>
拝啓
梅雨の候、〇〇様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、この度は心のこもったお中元の品をお贈りいただきありがとうございました。
日頃より格別のお引き立てを頂戴し、このようなお心遣いまでいただき感謝いたしますとともに社員一同恐縮しております。
雨の日が続き梅雨寒に震える日もあるかと思います。どうぞお体には気を付けてお過ごしください。
まずは略儀ながら書中をもって御礼申し上げます。
敬具
季語:七夕、盛夏、大暑、酷暑、猛暑、炎熱、炎夏、灼熱
<文例>
拝啓
盛夏の候、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、このたびは丁寧なお中元の品を頂戴いたしまして誠にありがとうございました。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
厳しい暑さが続く日々ですが、どうぞ熱中症などに気を付けてご自愛くださいませ。
取り急ぎ、書中をもって御礼申し上げます。
敬具
季語:厳暑、晩夏、暮夏、残夏、立秋、残暑、残炎、処暑
<文例>
拝啓
厳暑のみぎり、お元気にお過ごしでいらっしゃいますか。
さて、このたびは結構なお中元の品物を頂戴しありがとうございました。
甘いお菓子は家族皆の大好物で、早速おやつとして頂戴いたしました。
暦の上では秋とはいえ、厳しい暑さが続きますのでお体には十分お気を付けください。
まずは書中をもって御礼申し上げます。
敬具
季語:秋涼、秋風、秋晴、初秋、白露、名月、新涼、涼風
<文例>
拝啓
秋風の候、〇〇様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて先日お中元の品物を拝受いたしました。ご連絡が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。日頃からお世話になっている上、このようなお心遣いまでいただき、恐縮するばかりです。
気温の変化が大きい季節の変わり目ですので、なにとぞご自愛くださいませ。
略儀ながら書中をもって御礼申し上げます。
敬具
本来自筆で書くことが望ましいですが、忙しい場合などには代筆も可能です。代筆する場合の差出人の名前の書き方は、以下のとおりです。
【妻が代筆する場合】
夫の氏名
内
【部下が代筆する場合】
上司の役職・氏名
代 部下の名前
代筆の場合は「内」や「代」の下に、代筆者の名前を書きます。親族など夫婦ともにお付き合いがある場合は、夫婦連名で出してもいいでしょう。
お礼状は基本的には縦書きで書くことが望ましいです。特にビジネス関係の方、目上の方には縦書きで書くのがよいでしょう。親族や親しい知人であれば、横書きで書いても問題ありません。
身内や親しい友人・知人であれば、メールで済ませることもできます。しかし、目上の方やビジネス関係の方にはメールでのお礼状は失礼に当たるおそれがあります。
ビジネス関係の方にすぐに受け取った旨を伝えたい場合まずメールをしておき、改めてお礼状を出しましょう。
お中元のお礼状のマナーを紹介しました。きちんとマナーを知ったうえで、自分の言葉でお礼を伝えられることが大事です。
相手との関係性を考えたうえで、近況や気持ちなど個別のエピソードを入れると喜ばれますので、気負いせずに書いてみてください。
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